航空機事故で思うこと
本日の午前11時近くに、大阪の伊丹から高知へ向う飛行機が、胴体着陸したらしい。
ひとつ間違えば、飛行機全焼、乗員全員が焼かれてしまうという大惨事を免れたことは、良かったとしても非常に怖い出来事でした。
その飛行機は、DHC8ーQ400という機種でYS11の後継機です。Q400のQはクワイエットのQで、YS11よりも騒音が抑えられ、スピード、加速の性能面からも非常に効率良く出来ていました。そしてその結果、滑走路の距離も短く済み、まさに空港が小さい地方に対しては、もってこいの飛行機でした。しかも非常に安いときています。
その飛行機を作っているのは、カナダのボンバルディア社という会社で、世界で完全独占状態が続いていました。しかし、その独占状態の中、トラブル率は、他の機種と比べても圧倒的に高く0.163%と、今回の様なトラブルが起こるまでに43件も同じようなことが起こっていたという報告が出てきました。
問題は今も日本には、22機もその飛行機が導入されていることです。
当然、43件ものトラブルがあった訳ですからボンバルディア社へ改善要求を出していたと経営者陣は、報告しています。トラブルの原因も明確で、その要因が車輪の油圧配電の設計にあると判っていても、独占状態のカナダの会社に対して誰も何も言えない状態の中、いつか起こるであろう事故を予期しながら今回の様な事件が起こっているのです。
そのトラブルを報告していた社員は、今日の映像を見て、どう思ったのだろう。
会社で最も大切な要素はブランディング(信用力)です。
そしてそれを支えるには、文化が必要になります。
その文化を創っていける人を私達は社員と呼び、人材と称しています。
どんなに優秀な人で、個人で頑張ったとしても、組織がまとまらなければ限界が来ます。
つまり、会社が潰れれば終わりだし、お店もお客様が、そのお店の評価に対して低ければ、個人1人が頑張っても売上なんて上がりません。
今回の件で1番、可哀想なのは、当然、お客様ですが、次に何と言っても、企業文化を信じて頑張ってきていた社員に思えてなりません。