人間味
商売のポイントをひと言でまとめると、やはり「人間学」だと思います。商売の形は様々であっても、そこには必ず人との繋がりが存在してくるものです。
取引商社、お客様、従業員、一緒に働く仲間達。この人と人との中で存在する環境の中でどうすれば自分が好感を持たれ、そして信頼感が生まれてくるのかを絶えず研究していかなければならないのです。そして人間関係を構築していく仮定の中で欠かすことの出来ないものは、「人間味」です。親近感は如何に、自分という人間を相手が理解して貰うことが出来るかどうかに掛かっています。人はロボットに対して親近感を感じません。機械が止っても、「お前はよく頑張ってるよ」と言って機械に、同情している人がいたら変人扱いされてしまいますよね。そこには、その機械に対する感情など存在しないのです。
自分はロボットになっていませんか?感情を出さず、温かみや悲しみも出さない、しかし仕事は完璧にしているから十分だ。と思っていませんか?これは、社長だから、幹部だからという役職等の以前に、組織をまとめる一つの潤滑油として人間味を周りが感じていなければ、最終的に人は付いてきません。従業員の前で失敗しても良いじゃないですか。店長だって恥をかいても良いじゃないですか?完璧な人間なんて、この世に絶対存在しない訳だし、それを怖がって表に出て行かない経営者よりも、現場と一緒に汗水垂らして頑張っている経営者の方が何倍も「かっこいい」と思います。
接客のロールプレイングの訓練をしていても、見て注意しているだけの社長よりも、率先して同じ目線で一緒になってロープレをしている社長の方が人間味を回りが感じ、親近感を覚えるものです。
こうして人と人の繋がり(組織)はまとまっていくものです。結局、お客様との人間関係も、この人間味をどれだけ、相手に感じて頂けたかが商売の原点であると、私は感じています。