5250円の価値
先日、小さなフランス料理屋さんで、コースを頼んで見ました。
私自身、お酒も飲めない方なので、500円のグラスワインと5,250円(税込み)のコースだけにしました。
テーブルには、当然、ナイフやフォーク等がセッティングされ、雰囲気を演出するローソクが立ててありました。またメニューとは別にフランスの絵が自由に見られる様になっていました。
しばらく立つと料理が1品1品出され、その料理が変わるごとにナイフやフォーク、スプーンが変わります。
料理は、どれもが手の込んだ料理(手造り)で仕込みに時間が掛かったんだろうな~と思うぐらい凄く美味しかったです。
最後のデザートを賞味させて頂いた時には、約1時間以上経っており、非常に満足した気分でお会計を済ませました。
これが、5,250円の価値です。
私達は、この5,250円を軽く見ていませんか?メガネの5,000円セットしかり宝石の目玉品。確かに一般的に業界から見れば下限価格であるかも知れません。
しかし、この価値以上の気持ちで接しているでしょうか?
チラシを打つと平均単価が落ちると嫌がる経営者がいます。確かにその通りです。通常のお客様をお相手しているよりも、今まで来店されたことのない新規のお客様に対しては、チラシに掲載している以上、価格で来られるお客様も多いと思います。
しかし、その気持ちは「儲けたい、儲けたい!」という気持ちが全面に表れているので、必ずどこかでお客様に悟られてしまいます。そういう部分を人間は潜在的に感じ取れる生き物だからです。
同じ、チラシをやるなら掲載している商品を喜んで堂々と自信を持って販売しましょう。
そして、先程の5250円のコースではありませんが、そのお客様に感動を与えましょう。同じ時間、同じ販売金額ならば、必ず次に繋がる気持ちで感動を演出した方が、プラスになるに決まっています。
最近、人間は意識している以上の情報を潜在意識で感じ取っているものだと気付きました。例えば、あなたがいない間に誰かが、あなたの携帯を触ったとします。戻って携帯を見た時に「何か変だな!」と感じるものの、どこがどう変なのか判らない。意識では感じ取れないけれど、潜在意識で感じ取っている。これは本棚を少し動かしても花瓶の位置を変えても同様の現象を感じてしまいます。
その為、お店のレイアウトや商品のディスプレイを変えたり、商品の鮮度管理が重要だということを述べてきました。そして、これは、販売員の態度や姿勢にも出てしまうのです。「何か、あの人、雰囲気が変わったね」「何か、会いたくなくなっちゃった」みたいなセリフをお店を出られた時に言われた瞬間、1人のお客様がお店から離れていく。
それは、あなたの心が、潜在意識の中で映っているからなのですよ。