既存客への企画が繁盛店を作る
メガネ店は必要購買的な商品であり、半医半商的な要素も含んでいることから宝飾店や呉服店等と比べると、まだまだ新規集客型のスタイルで成り立っている。その為、大手チェーンやボランタリーチェーンを筆頭にチラシのバリエーションや店頭でのキャンペーンは強いが、反面、既存客への展開が非常に弱い。確かに一部では、サンキューレターを商品お渡し後に送り、アンケートハガキでお客様からの要望等を検討し、その部分でコミュニケーションを取ったりしながら、お誕生日や1年後のお伺いTEL等をしっかりと仕組み化しているお店もあるが、大部分のメガネ店においては、お買上後サンキューレターを送ったりする程度で、その後は2年ぐらい経った時にセールDMを実施するパターンが多い様である。これでは極端なディスカウント的なDM以外は反応するはずがない。そこでまず、目標設定することである。私の今年の支援スタイルは「既存客」の掘り起こしである。正直、新規顧客は大体毎月のチラシの中で30~40%以上は取れ、そこそこの売上ベースは作れる。しかし、それを除いた既存顧客での目標設定とターゲティングに焦点を絞ることである。自店の名簿を整理し最終買上履歴が過去1年以上、4年未満の名簿を全て抽出する。それが2000人なのか3000人なのかは、各お店によってストアロイヤリティ度を元に出されるが、そこをまずはターゲットにする。間違った言い方かも知れないが、そこに出てきた名簿はお店の財産であり、お店を支えて頂いている源泉なのである。仮に平均単価が3万円であれば、2000人で6000万円の財産が存在している。付け加えると大商圏等に位置している場合等、多少の幅はあるが、大体転居や死亡等の名簿率は約5~10%が大まかな目安になる。しかしおよそ90%の名簿は何らかの自店の再来候補に入ってくる名簿である。この名簿へのアプローチ企画が、メガネ店では持ちえていないことが問題なのである。そしてこの部分が地元繁盛店と言われるお店になれるか普通のメガネ店として認識されるかの大きな垣根になるのだ。そこで我々は、お付き合い先に「2006年版6つのDM企画」を開発した。まさに集中砲火。これを累進タイプや感謝状タイプ等々を年間スケジュールに落とし込み、お客様の再来化に努めていく。全国の様々なタイプのメガネ店で実施していくことになるが、年末には実施店舗が集まり、意見交換会や成功の要因を話し合う場を設け、メガネ店の販促の仕組みづくりに貢献していく方針である。