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メガネ専門店へ本音で言います

 
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元船井総研上席コンサルタント。宝飾業界、眼鏡業界のエキスパートとして、約20年以上の実績をもつ。 全国の大手チェーン店をはじめ地域専門店並びに、ボランタリーチェーン、メーカー商品開発にまで多岐に渡るコンサルタント活動を実践。 すぐに成果を出す指導手法には定評があり、暗闇だと思っている状況に光を当てて道を照らすコンサルティング活動を進めている。

本音で言います。*ぁ


今の世の中は、デフレ環境が進み、大手が大商圏で潰し合いをしています。

例えば、メガネではブランド力(看板力)を上げる為に、莫大な経費をかけ、韓国スターを使ったり、テレビCMやメガネを無料で配る様に、専門店では、到底真似できない事をドンドンやって来ます。そして、単価を安く安く衣料品のユニクロに続けとばかり5000円を切る価値観を埋め込んでいます。

これは、これで間違いではありません。業界として、少しでも安くして、お客様に買い易くファッション的な感覚でメガネを普及して行こうとする動きですから文句を言う方が可笑しいでしょう。

しかし、それで業界の市場が上がったのでしょうか?結果、一昨年5300億ぐらいあった市場が昨年4600億ぐらいにまで下がり、単純に客単価の下落が横行してしまいました。

地方と言えども、大商圏と同じ様に情報は入ります。メガネは5000円で完璧に作れるのだ!」

「薄型の遠近両用レンズも含め、どんなレンズを入れても18900円でメガネは作れるのだ!」と。

それに対して地方の専門店は、焦ります。自店も、このままでは客数が落ちてしまう。均一ショップがいつ近くに出て来るか判らない。うちも5000円から薄型セットを展開しないと。遠近も1万円ぐらいにしないと。18000円ぐらいで選べるレンズセットをしなければ・・・・と。

そして、ここからが僕の見解です。

集客商品として低単価セットの展は、絶対に必要ですし、なければ新規を含めた客数は落ちてくるでしょう。しかしその中で単価を上げるには、どうすれば良いのか?

それには低単価ショップや大手で展開出来ない上質の商品を買って頂ければ良い。良いものは、高いに決まっていますから、提案しなければ売れません。

だから、回転率と在庫金額を重視するチェーン店では、なかなか導入出来ません。

つまり、そこがポイントです。

彼らは、本部で決められた利益率と回転率、そして店長が交代しても実績を落とさないシステム管理。ここに特徴があって、そして逆にここが弱点なのです。

判り易く言うと町の専門店は、この逆を突くのです。

その昔、ほとんどのメガネ店は家業でした。結論は、専門店だと昔の商売に戻れば良いのです。彼らが決して真似の出来ない、従業員に権限を与えれば良いのです。

何の権限??

サービスの権限です。

どんなサービス?

最大のサービスです。

最大のサービスって?

そんなの決まっているじゃないですか!!ディスカウントです。

反感を買うことを承知で書いています。

ディスカウント=値引きですので、粗利を削るだけなのかも知れません。

でも、百貨店にしろ、宝石にしろ、メガネにしろ、高額商品を購買頂けるお客様は、大体は顧客であって、今は普通にしていれば、以前の様な購買をされません。

お茶を出したり、お迎えをしたり、笑顔で対応したり、好きな会話で盛り上がっても、「あなただから特別に30%引きの1万円引いておくね」という会話には、悔しい事ですが満足度では勝てないのです。

当然、全部が全部、値引く必要はありませんし、値引き出来ないブランドも沢山あります。それは一切、値引しない方が良いし、その方が、かえって顧客は欲しくなったりもしますので。

どんな本でも値引きは公平でなく最低なサービスで、それをすると、やり続けなければならない。価値を下げるので、だから値引きしてはダメだ、CS(顧客満足)を徹底しないと行けないので、まずは顧客情報の収集からだ。

確かに、僕も支援先で、顧客情報は徹底的に取って貰っています。

では、何故、百貨店では外商割引があるのでしょうか?

何故、レンズ半額やフレーム割引のDM企画で実績を作っているのでしょうか?

そして、昔の家業の店主や奥様は、顧客をガッチリ掴んでいたのでしょうか?

接客力が良かったから・・・・それもあるでしょう。

でも根本には特別扱いしてくれたからです。

考え方の一つとして仮に5000円メガネの利益率が65%あっても3250円です。30000円のメガネを30%引いて、利益率が50%だと15000円です。率は悪いが額は約5倍違います。

また、低単価ショップでは手に入らないフレームですので、満足度も大きく、リピートしてくれやすくなります。

これが専門店だと出来るのです。

お客様の顔を見て、特別に値引いてあげる。それを感じた顧客は他店で普通に扱われるのにバカらしくなる。良いものでも、この店に行けば特別価格で対応してくれる。だから、値引き権限のある社長や奥様を指名で来る。

何故、指名するのか?自分が、ここだと特別扱い(値引き)してくれるから。

判りましたでしょうか?

中小企業が大手の真似をして、同じ土俵で勝負してもダメなのです。

大手は、人が入れ替わったりするのも多く、率が決められているので、システムで回す事が一番で作業効率を高めなければ行けないから仕方ないのです。

今は、生き残り合戦です。

値引きをしろ!しろ!と薦めている訳でも本来ないのですが、今の時代、高額を売るには、当たり前では、動かない様に感じるのです。

僕の支援先の宝飾店も100万円、200万円が毎日の様に売れていますが、普通では店頭で動きませんよ。社長が現金で一括仕入しているので、顧客に安く提供しているからです。

但し、ブランドで引いたらダメだと言うフレームは、引かないで下さいね。

 そういう決して引かない商品もないと面白みに欠けますので。

そして、今、僕の頭の中には、大手が、専門店に負けない展開の仕方を見つけて行きたいと思っています。


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元船井総研上席コンサルタント。宝飾業界、眼鏡業界のエキスパートとして、約20年以上の実績をもつ。 全国の大手チェーン店をはじめ地域専門店並びに、ボランタリーチェーン、メーカー商品開発にまで多岐に渡るコンサルタント活動を実践。 すぐに成果を出す指導手法には定評があり、暗闇だと思っている状況に光を当てて道を照らすコンサルティング活動を進めている。

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