グランサンク
日本のジュエリーは、今後大きくアクセサリーとジュエラーに判れます。アクセサリーは所謂百貨店ブランドと言われる４℃やスタージュエリー、そしてヴァンドームです。日本では、若者を問わず圧倒的に人気があっても世界から見ると全く通用しません。
これは、ヤフーのオークションで出品されている価格を見ても明白です。そしてもう一つのジュエラーは、やはりグランサンクでしょう。グランサンク（Grand Cinq）とは、皆さんもご存知の様に、よく世界５大ジュエラーという表現をされることがありますが、正式には、パリのヴァンドーム広場を拠点とする店のなかでも、高級宝飾協会が認めた５大ジュエラー（パリ5大宝飾店）のことです。１つ目は、ショーメです。1780年にパリのサントノレ通りで創業され皇帝ナポレオン１世から御用達宝石商に指定されたことでも有名ですよね。２つ目は、メレリオ・ディ・メレーです。歴史は日本で言う江戸時代の初期にまでさかのぼり1613年にマリー・ド・メディシス摂政王妃に自由に商売できる特権を与えられ女王マリー・アメリと国王ルイ・フィリップの寵愛を受け､御用達商人の一人として数えられるようになりました｡３つ目は、ブシュロンです。1858年、パレ・ロワイヤルで創業され、初めて宝石と水晶を組み合わせたジュエリーを制作したことでも有名ですよね。現在でも世界の王侯貴族やセレブから注目を集め、1876年には、レジヨン・ドノール勲章も受章しています。４つ目は、モーブッサンです。1827年に創業された老舗名門宝飾ブランドで、創業以来、ファミリーから経営が離れたことのないメゾンとしても信頼性と価値のある宝石として有名です。最後は、言わずと知れたヴァンクリーフ&アーペルです。1906年に老舗宝石商の息子ジュリアン、ルイ、シャルルのアーペル三兄弟と義理の兄アルフレッド・ヴァンクリーフの四人でパリのバンドーム広場い創業された世界的な宝飾店で、 石留めの見えないミステリーセッティングなど卓越した技術に支えられた花や蝶をモチーフとしたフェミニンなデザインが特徴で、グレース王妃ティアラやイラン王妃戴冠式用のクラウンの製作など世界中の王侯貴族やセレブに愛されています。
そして、最初に申し上げた世界の５大ジュエラーと言えば、ティファニー、ハリー・ウイストン、カルティエ、ブルガリ、そして最後はグランサンクでもあるヴァンクリです。
これらは、世界で本当にアクセサリーでなく宝石というものを愛する人々の中でも常識で、日本で宝石を扱っている小売店の店長はせめて知っておいてください。そして、これらを見ていくと歴史が判り、未来が見えてきます。そして日本から何故、ジュエラーが誕生しないのかも。
