皆既月食
昨日、東の地平線から欠けた「満月」が昇り月が地球の影にかくされる「皆既月食」が起こりました。前回日本で皆既月食が全国で見られたのは2001年1月10日以来、実に6年半ぶりのことでした。ここで「皆既月食」の説明をするつもりは、ありませんが、その昔、月食ではなく日食で殺された人物がいました。彼女の名は卑弥呼で、ご存知の邪馬台国の女王です。もともと卑弥呼は日巫女であって太陽を祭るシャーマンであったことは史実のことです。今の世の中の様に理由が解明されている時代であれば、何のこともないのですが、紀元248年に住む人々によって太陽が突然姿を隠し、真っ暗になる恐怖は、想像を絶する驚きだったに違いありません。そして、その責任をとらされ殺された卑弥呼に対して、何よりもタタリを恐れ、人々は彼女を神として崇めるしかなかったのです。これが、あの「アマテラスの岩戸隠れ」という神話になり、岩戸が開いてアマテラスが再び姿を表すという神話に投影され、横穴式の古墳もそれを象徴的に表しているのだと言われています。僕自身、昔から歴史は好きで、よく本を読んでいましたが、現在、テレビのニュース番組を見ていても、ほとんどの新聞を読んでいても歴史を知っていれば、何を守らなければならないのかという理由は判っているはずなのに、あえて話を曲げて伝える傾向に驚かされてしまいます。