個人の力量

2007年3月11日

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元船井総研上席コンサルタント。宝飾業界、眼鏡業界のエキスパートとして、約20年以上の実績をもつ。全国の大手チェーン店をはじめ地域専門店並びに、ボランタリーチェーン、メーカー商品開発にまで多岐に渡るコンサルタント活動を実践。すぐに成果を出す指導手法には定評があり、暗闇だと思っている状況に光を当てて道を照らすコンサルティング活動を進めている。

先日、テレビを見ていると恒例の綱引き大会をしていました。恒例というのは、地域での大会で優勝したオバサンチームが頑強なプロレスラーのチームを打ち破るというパターンであるからです。綱引きというのは面白い競技で集団になればなるほど全体の力は上回っても個人の力は弱まっていくものです。つまり外的な圧力に対してメンバーの中で力が拡散してしまうので個人のメンバーは一生懸命に努力をしても小さな圧力しか感じられない為、自然な手抜きが出てきてしまいます。
この綱引きの事例ではありませんが、我々小売店もチラシや催事等のイベントを実施するに当たって、人数が多ければ多いほど自然な手抜きをしてしまう現象が見えてくるのです。そこで、それを未然に防ぐために個々人の責任と使命、そして役割を明確にしなければなりません。もし仮に誰の助けもなく自分1人だけで催事の企画をしたり、お店の運営をしていくならば、役割も責任も明確ですので、１００％の力を注げますが、人数が多い中においても、個々人が１００％の力を注げる風土が自店にあれば、集団という組織を一体化させることができ、オバサンがプロレスラーにも勝てたり出来るものなのかも知れません。