応用力を養う
昔、チラシで一世を風靡したタイトル「お願いですから買って下さい!」「燃える社長の一大決心」「少しだけ儲けさせて下さい!」等々を決算時や閉店セール時に使い、爆発的な売上を記録したことを皆さん覚えていらっしゃいますか?
そもそも、このタイトルの発祥は、あの不沈と言われたスーパー「ダイエー」が使い、それを家具屋さん、紳士服、そして宝石、メガネへと伝わっていったものです。
何故、このタイトルが、それだけ人に注目させる効果があったのかを当時「I MESSAGE」型と名付け、対象が「あなた」でなく、「私」はこう思うということを表現した方が共感しやすいということで説明されていました。
今、あれから10年が経過しましたが、当時は、様々な業種対象のセミナーで紹介されるチラシのほとんどがアイ・メッセージ型で、実家に折り込まれるチラシも似たような表現のものばかりが目に付きました。
ただ、今から思うと、あの当時、支援先の皆さんや研究会で事例発表をする会員店も非常に好評だったという声が多い中、「ウチは当たらなかったよ」という店舗の方が、今になって自分流のスタイルを気付いていらっしゃる様に思えます。
成功事例をそのまま真似するだけでは、基本的に穴埋め形式の問題みたいなもので、自店の店名と日付を変えるだけで誰もが使えてしまいます。しかし、同じ様にしても、上手く行かず、その時にオーナーが考える癖付けを持っている店舗は、自分流にその考え方自体を取り入れられるのです。
そしてその事を一度、完全に理解できるレベルにまで高められれば、ノウハウとなり、ドンドンと応用範囲が広く活用できる様になってくるものなのです。
皆さんも成功事例をそのまま真似するのではなく、例え、最初は効果がなかったとしても、しっかりと理解することによって、最終的に自分のものにしていくという意識を忘れないで下さい。