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損得よりも善悪

 
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元船井総研上席コンサルタント。宝飾業界、眼鏡業界のエキスパートとして、約20年以上の実績をもつ。 全国の大手チェーン店をはじめ地域専門店並びに、ボランタリーチェーン、メーカー商品開発にまで多岐に渡るコンサルタント活動を実践。 すぐに成果を出す指導手法には定評があり、暗闇だと思っている状況に光を当てて道を照らすコンサルティング活動を進めている。

あるメガネ店舗が、先月オープンした。


セレクト的な商品から揃え、セット商品も充実させた。

ただ、その店舗が出店した場所は、某大手メガネ店の本拠地でもあり、横槍が入った。


つまり、取り扱い予定になっていた商品のメーカーに圧力をかけ、主力に考えていたブランドフレーム(イチロー等が掛けているスポーツ系ブランド)が入らないという事態が起こったのである。


先方の社長は、メーカーに頭を下げて頼み込んだのだが、店舗規模が違う。何十年と、その商品を扱っていたとしても、営業サイドは、即答で規模を優先させてしまった。(相手も必死やしね)


そんな中、メインで取り扱う「掛け心地に拘ったブランドフレーム」も、圧力がかけられ、ほぼ無理だと諦めていた。


事前に僕のところに来た社長からのメールも「明日に返事ありますが、●●●●は99%入らないと思います。悔しいですが仕方ないですね」と書かれていた。


しかし、なかなか、そのメーカーから返答が来ない。仕方ないので、そのメーカーに社長が行き、状況を聞きに行く事にしたのだそうだ。


そこで担当の営業と昔から知っていたTさんと話をすると、案の定、その競合店から圧力がかかっているとの事。相手は何十店舗と展開している大手、自店は2店舗しか展開していない弱小店、勝敗は見えている。


担当の営業が必死に「●●さんに商品を入れて下さい」とTさんにお願いしても、商売としては、相手を取った方が、会社として賢い選択だと言うことは誰にでも判る。


社長は、それを理解し、その責任者のTさんに「判りました。うちは大丈夫です。これだけTさんが頑張ってくれたのですから、それだけで十分です。会社としての事情も判りますので、そちらを優先して下さい」と伝えました。

しかし、その後、そのメーカーさんは、なんと損得よりも善悪という話ではないかも知れないが、自店に導入したのである。

そして、普段、なかなか動かれない、そのメーカーさんは、オープンに、何人かで応援に掛け付けてまでくれた。

ize=”3″>「●●さん、良かったですね。こんな素敵なところに出せて。今まで過去、色々なオープンフェアに立ち会ったのですが、ハッキリ言って、こんなにお客様が大勢いるメガネ店を見た事がありません。同じフロアには、J社の中でも日本一売上を上げている店舗が入っているのに、凄いです」

みたいな事だけ、伝えて帰られたそうだ。

確かに、オープン初日のお客様の数だけで50組以上は販売されていたので、少ない販売スタッフでは、ゆっくりと話している時間もないので、仕方ないのだが、後になって、自店に導入すると決めた要因は、あの時、社長が言った言葉だったそうだ。

本日、その店舗に支援に行っていたので、店舗や状況を確認して来たのだが、本当に、これから更に素晴らしい店舗になる予感がする。

世の中には、素晴らしいメーカーさんがあるものだ。


損得は、その場限り。でも善悪は、永遠に残る。




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元船井総研上席コンサルタント。宝飾業界、眼鏡業界のエキスパートとして、約20年以上の実績をもつ。 全国の大手チェーン店をはじめ地域専門店並びに、ボランタリーチェーン、メーカー商品開発にまで多岐に渡るコンサルタント活動を実践。 すぐに成果を出す指導手法には定評があり、暗闇だと思っている状況に光を当てて道を照らすコンサルティング活動を進めている。

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