宝飾店は王道に戻れ

2008年1月14日

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元船井総研上席コンサルタント。宝飾業界、眼鏡業界のエキスパートとして、約20年以上の実績をもつ。全国の大手チェーン店をはじめ地域専門店並びに、ボランタリーチェーン、メーカー商品開発にまで多岐に渡るコンサルタント活動を実践。すぐに成果を出す指導手法には定評があり、暗闇だと思っている状況に光を当てて道を照らすコンサルティング活動を進めている。

宝石店に「今日は●●を買いに来たよ！」と言われて来店されるお客様は、ほとんどいらっしゃいませんし、お客様にとってあえて高額商品を最初から指名する必要もありません。
私自身、毎月お伺いさせて頂いております全国の宝飾店の商品構成を分析すると、ほとんどの宝石店の店頭で販売された商品個数の約８０％が３万円以下の宝石になります。つまり、お客様は、大抵ピアスやライトジュエリーを見に来ていると言えるのです。しかし、単価が低いからと言って、これらのお客様に手を抜いてしまったり、品揃えを疎かにしてしまっていては３流以下のお店です。店頭にピアスやライトジュエリーを買いに来られたお客様は、間違いなく宝石を付ける機会の多いお客様だと言う事を忘れないで下さい。その為、この最初の接客の中でお店を気に入って頂き、自分を気に入って頂き、品揃えを気に入って頂き、商品を気に入って頂く事が出来れば、必ずその後も継続してお買い上げ頂けるチャンスが生まれるのですから。
だから、私は路面店であろうとＳＣ店であろうと自店の中で売上点数の多い３万円以下のピアスやライトジュエリーの品揃えをその店の力を見ながら充実させます。１０万円、２０万円を毎月購買して頂けるお客様は、明らかにお得意様であって、いきなり出来る筈なんてありませんし、イベントなしで売れる保証もありません。それよりも中小商圏内に位置する宝石店は限られたパイの中で生計を立てている訳ですので、リピート率が命なのです。
客数が落ちているお店は、もう一度、従来個数の多かった品目の品揃えと展開方法をチェックしてみて下さい。そして９８０円のピアスであっても１０万円以上のダイヤを買って頂いた様な接客を徹底させて見てください。きっと客数が回復して来ますよ。