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宝石の工賃について

 
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元船井総研上席コンサルタント。宝飾業界、眼鏡業界のエキスパートとして、約20年以上の実績をもつ。 全国の大手チェーン店をはじめ地域専門店並びに、ボランタリーチェーン、メーカー商品開発にまで多岐に渡るコンサルタント活動を実践。 すぐに成果を出す指導手法には定評があり、暗闇だと思っている状況に光を当てて道を照らすコンサルティング活動を進めている。

先日、ある宝飾店の店長がメーカーさんに対して「高いよ!コレ」と聞こえる様な声で言われていました。聞く気はなかったのですが、「何が高いのかな?」と興味がありましたので、拝見することにしました。「これは1万円だね」「こっちは3万円までかな」と自信満々に、その店長はメーカーに言っていましたが、正直メーカーさんの支援をしている経験もあって工賃をある程度知っている私は唖然としてしまいました。
確かに見た目の感覚というものは必要なのかも知れませんが、製造原価をある程度知っていて交渉することと、感覚だけで話すのでは、全く中身が異なります。そういう意味から言うと、この店長だけでなく宝飾小売店に携わる店長クラスであれば、ある程度の内容を把握しておいて頂きたいと思います。
まず、宝飾品の原価は原材料費と加工費とデザイン料に分けられます。
原材料費にかかる費用は、市場に連動し日々変動します。1g当りの地金価格とそれを何g使うかを決めるヘリ(加工時の貴金属磨耗量)を含めた重量を指します。それに宝石の石の価格を合算したものが、これに当ります。
次に加工費は、製作の仕方で異なります。いわゆる量産品の場合であれば
「ゴム型代÷ロット+鋳造代+仕上代」が基本となり、それに石を留める石留代が加わってきます。これが、例えばプラチナや金のコンビであれば鋳造費は、それぞれプラチナ1回、ゴールド1回とプラチナやゴールドだけと比べて2倍掛かってしまいます。
また石留め代も柔らかい宝石やグレードの高い宝石であれば、技術や時間が2倍から3倍掛かってしまったりします。このところにおいてもメーカーの技術が非常に生きてくるポイントになります。
また上記の様なキャストからではなく、手造りの場合においては
「原型代+手造り工賃+鋳造代+仕上代+石留代」です。この最初の原型代は、オリジナルで造りますのでロットもない為、非常に割高になってしまいます。それを鍛造的な造り方になると更に。
デザイン料もこれに掛かり、通常は1枚当り2万円から3万円です。
この様に原型からデザイン料まで、様々な過程の中で費用が定められているのです。
これを理解しようとするかどうかは、本人の興味の範疇ですが、本当の販売のプロを目指すのであれば、是非とも知っておきたいものです。


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元船井総研上席コンサルタント。宝飾業界、眼鏡業界のエキスパートとして、約20年以上の実績をもつ。 全国の大手チェーン店をはじめ地域専門店並びに、ボランタリーチェーン、メーカー商品開発にまで多岐に渡るコンサルタント活動を実践。 すぐに成果を出す指導手法には定評があり、暗闇だと思っている状況に光を当てて道を照らすコンサルティング活動を進めている。

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