ひとつだけの言葉のマジック

2007年1月13日

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元船井総研上席コンサルタント。宝飾業界、眼鏡業界のエキスパートとして、約20年以上の実績をもつ。全国の大手チェーン店をはじめ地域専門店並びに、ボランタリーチェーン、メーカー商品開発にまで多岐に渡るコンサルタント活動を実践。すぐに成果を出す指導手法には定評があり、暗闇だと思っている状況に光を当てて道を照らすコンサルティング活動を進めている。

販売時にお客様へアドバイスをする時や部下に対してアドバイスをする時、1度に複数のアドバイスを並べ立てるよりも、ひとつずつ小出しにしていく方が良いものです。
人間の心理というものは、きわめて複雑で、どんなに良いアドバイスでも最初から並べ立てられれてしまうと、「押し付けがましさ」を感じたり、反発させ生まれがちになってしまうものなのです。そうすると、折角、時間をかけて大切なアドバイスをあなたがしたとしても、うるさがられてしまい、ろくに聞き入れてもらえないという状況になってしまいます。そんな時は、「出し惜しみ作戦」を是非、実施して欲しいものです。これは相手に期待感を持たせて、注目させる手法で非常に耳を傾けてくれる様です。まず、最初の段階で「これは聞かなければ損をしてしまうかもしれない」という気持ちを抱かせてしまうことがポイントになります。その為に、最初の前置きとして「あまり、他の人は知らないけれど・・・」「これは一部の業界関係者だけが知っていることだけど・・・」「これは、あまり教えたくないんだけど・・・・」という話の前提に対して、次に続く言葉を「ひとつだけ」と付け加えるだけで、その言葉に重みが出てきます。例えば、部下から「販売の秘訣ってあるのですか？」と聞かれたとすると、それに対して、ペラペラと話しだすのではなく「あまり多くは語れないけど、ひとつだけアドバイスが出来るとしたら、それは、感性かな」と応えたとします。すると当然、部下は「感性って何ですか？」と聞き直してくることでしょう。これで、全てその後の話に対して部下は集中して聞き、心に残っていくのです。